2010年7月30日金曜日

余談 唐松山荘で孤高の人と

  北アルプス 夏山Ⅴ

   余談 唐松山荘で孤高の人と


  唐松山荘の談話室。濡れたズボンをストーブに当たりながら着干で乾かしている。仲間の一人が先から熱心に本を読んでいる。面白いのと聞くと、頷きながら、まんがコミックの『孤高の人』と。あの新田次郎の…いや今様のクライマー漫画みたい。本棚に10冊位並んでいる。彼が3巻目あたりを読んでいると気になって1巻を手に取った。k2東壁を登る森文太郎… あの加藤文太郎と同じ文太郎…孤高の人と


唐松山荘の談話室で孤高の人と

 NHKラジオから聞こえてくる。鎌田實さんの「いのちの対話」。ゲストは太平洋一人ぼっちの海洋冒険家堀江謙一さんとエレベスト女性初登頂の登山家田部井淳子さんとの命や冒険についての対談。そこへ全然しらないリピート山中さんが登場、関西で一寸有名なシンガーソングライターだそうだ。『ヨーデル食べ放題』などギターで弾き語り、中でも『加藤文太郎の歌』に引き込まれていく私。これって新田次郎さんの『孤高の人』加藤文太郎を謳い上げているんだ。


新田次郎さんの『孤高の人』上下巻
いまだ途中から読めません。

  しばらく頭から『孤高の人・加藤文太郎』が離れません。ついに新田次郎の『孤高の人』上下巻求め、改めて読み始めました。リピート山中さんが歌う『加藤文太郎の歌』のようにグイグイ読み進みます。兎に角歩くのが速い、ツルマナイ、マイペース、頑として単独行、技術屋の発想、不十分な防水・防寒で踏破していく山行、雪山も…凄い、面白い上巻から下巻へ快調に読み進む、まるで文太郎の歩くような速さ。どんどん引き込まれ読み進むが、ピタッと止まった。行かざる負えなくなった山行、単独行の文太郎が宮村と…。北鎌尾根冬季縦走、パーティーを組む。家庭を持った文太郎、花子と生まれたばかりの登志子を残してー。あ~ぁ、読めない、後70頁ほど残して、目に浮かぶ吹雪の北鎌尾根で…本棚の片隅でいまだ眠っている。私の加藤文太郎はまだ生きている…。


坂本眞一さんのコミック『孤高の人』
大人買いしました。面白かったです。

                大糸アルペントレイルて…  

 青春学園ドラマぽい始まり、いまどきのクライミング、より高みへの挑戦K2東壁を目指して、そして新田次郎の『孤高の人』がドラマを通じて綾なしている。面白い、こちらも引き込まれていく。11巻大人買いをしてしまった。特に、K2東壁シュミレーショントレーニング厳冬期北アルプス全山縦走、親不知から錫杖岳へ,全長100km圧巻である。符合するようで今回の仲間との山行、五竜岳、唐松岳は、丁度、逆コースだが柏原新道から親不知への計画のトレーニングであり、余計面白く全巻読み切った。我々の計画、勤め人もおり、中高年のオッサンでもあり、冬場はやりません、通しでは無理でしょう、2,3回に分けて、青海町の親不知は、市町村の合併で糸魚川市に、信越トレイルを真似るつもりはありませんが、大町市から糸魚川市へのアルペンルートということで、勝手ながら、この計画『大糸アルペントレイル』と呼ばせて下さい。親不知で日本海へドボン!!そして、美味い新潟の酒、旨い肴、あぁ何時、実現するか楽しみです!乞うご期待!?


改めて文章読むと名前書けないなー!
一寸、気恥ずかしいです。

 今回5回に分けて山行内容を紹介させて頂きました。2回目で五竜岳山荘から頂いた五竜岳登頂認定証の内容、コメントで訊ねられていますので、写真にて紹介します。それから、まだ紹介していない花々も見てください。素敵な花々ありがとう、楽しませて頂きました。リピート山中さんの歌聞きたいな~♪。

白馬五竜高山植物園の白ぽいコマクサ

白馬五竜高山植物園のミヤマオダマキ

遠見尾根でベニバナイチゴ

遠見尾根でニッコウキスゲ

2010年7月22日木曜日

白馬 八方尾根は花三昧

北アルプス 夏山Ⅳ

          白馬 八方尾根は花三昧


 今日は、八方尾根を降ります。朝一の唐松岳の余韻を胸に気分は最高です!唐松岳唐松岳山荘、そしてハクサンイチゲクロユリに別れを告げてスタートです。いいね~深呼吸、お天気だし空気は美味い!不帰嶮をバックにパチリ。厳しそうな山容ですが、何れトライするぞ!


唐松岳と唐松山荘をあとに
ハクサンイチゲ
クロユリ
不帰嶮をバックにパチリ
 

  八方尾根降ります。まだ残雪がありますが、分かりやすい道筋、晴れていれば特に問題ありませんが、霧や靄の時など残雪部と道の繋がりが分かり難いかも。降りは早い、今の所楽です。
  少し靄てきました。丸山のケルンがハッキリ見えません。アレ丸山の前に丸山、丸坊主頭です。昨日、二人で喋ってるの聞こえてきたんです。頭を丸めるには、決意や覚悟が必要なんだそうです。みんなの党の党首みたいなことを云ってます。我々は頭を丸めるて仕事など何か失敗したりして反省、懺悔の証と単純に思ってしまう世代。床屋で店主が良いですかと念を押すとのこと。そこで決意や覚悟、思い切りの表れ『ハイ!』で坊主頭…。反省とかでなく、現状打破、一新の思いだそうです。そう云えば一層仕事にも遊びにも頑張っているネ。頑張れ応援しているヨ。坊主頭のパワー、カーッ、一刀両断!

八方尾根を降る
残雪の丸山と丸坊主
一刀両断のパワー
  
  八方尾根は花三昧です。可憐な花々が沢山咲いてます。まさに花三昧です。花も名前が分かると一層楽しいね、でも良く分かりません。写真には撮りますが、良く観察、記録しないと写真だけでは判断出来ません。間違っていたらごめんなさい。花々は、見るだけで十分楽しめ、そして癒されます。

アズマギク
マイズルソウ

コイワカガミ
シラネアオイ
ハクサンシャクナゲ

ハクサンタイゲキ

!?

ウスユキソウ

シロバナハクサンコザクラ

タカネノイバラ

 今回の山行も終盤です。もう直ぐリフトだ。あとリフト、ゴンドラで山麓です。リフトに乗ると白馬の町並みが見渡せます。下りたら温泉に入ってビールで乾杯だネと談笑。楽しい仲間との山行、計画、調整、写真提供などありがとうございました。また、機会ありましたら山へ行きましょう。期待しています。村内を巡る花三昧バスで車まで戻ります。


もう直ぐリフトだ!
白馬の町並みが…

2010年7月17日土曜日

朝日輝く唐松岳からの眺望


                                                                              
北アルプス 夏山Ⅲ

      朝日輝く唐松岳からの眺望


 剣が見える!の声で目が覚めた。お天気だ…嬉しい。朝一、飯前に唐松岳登ろうと全員起床。山小屋から20分足らずで唐松岳の山頂に立てる私好みの山。外に出る雲海からお日様がグングン昇って来る。ハクサンイチゲも目を覚ます。急ぎ唐松岳頂上に行こう!皆足が速い。頂上だ。皆嬉しそうです。五竜記念のTシャツの御仁素敵な笑顔です。山は好きですが、酒は?今後飲むよう頑張るんですか~ネ。


  凄い丸見えだ!昨日登った五竜岳立山連峰剣岳毛勝三山(猫又山、釜谷山、毛勝山)、おーぃ、槍ヶ岳が見えるぞ!との声、五竜岳の右奥に昔頂上に立った槍ヶ岳が…。これだから、昨日みたいな苦しい日があっても山て止められないな!その左は穂高かな!?山々が分かると一層楽しいだろうね。これから降る八方尾根、残念ながら、ここから白馬三山は、不帰ノ嶮、天狗ノ頭に遮られてよく見えません。チョッピリ先が白馬か鑓か!?素敵な朝のひと時でした。ここで朝飯弁当が食べたいな!朝飯が美味いぞー!

2010年7月15日木曜日

北アルプス 雨の五竜岳から唐松山荘へ












  北アルプス 夏山Ⅱ

            雨の五竜岳から唐松山荘へ


  雨です。最悪!五竜岳へ登るぞと自分に言い聞かせるが、疲れた体から色よい返事は聞こえてきません。友らは、黙々と支度をしています。五竜山荘の出口で待っている二人。顔を濡らす雨、ハイマツを見ながら登ります。1時間もすれば頂上だと言い聞かせながら登ります。暫く行くと目の前に何、こんな吹き曝しの崖淵に!思わず顔がほころびます。ウルップソウか本当にウルップソウかウレシイ、アルペン踊りを踊りましょうの心境♪ラーララ~ラ♪ラララ、本州では八ガ岳、白馬岳周辺でのみ見られるそうです。


  ぼやっとした残雪と山肌、モヤが視界を狭めます。岩稜が一層厳しく見えます。三点確保で慎重に登ります。頂上が見えますの声、足が運びます。だが残念、八峰キレットの分岐、でも僅かで頂上でした。何も見えませんが登頂です。嬉しそうな二人。これで無事に帰ったら五竜山荘で頂いた『日本百名山五竜岳登頂認定証』に日付と名前を入れようと。


  五竜山荘に戻り、休憩です。濡れた衣類やザックの手入れをして唐松山荘へ。五竜山荘周辺にも花々が咲いてます。ハクサンイチゲミヤマダイコンソウ確りと咲いてます。ハイマツ沿いの道を歩きます。あらら雷鳥ではありませんか。見守る三人。もう夏毛の雷鳥、胸ドッキン感動です。ハイマツの中に姿を消しました。暫く多少の上り下りがありますが楽な道程です。


  その内様子が変です。厳しい岩、谷沿いに見える残雪、大きなシュルント、岩、岩稜が続きます。岩稜に刻まれた登り降りの厳しい道筋、絶壁の岩稜を足が竦みます。そして急登、何時まで歩いても前方は壁です。黒糖をもらい頑張ります。横殴りの雨、先が読めません。一人ダウンです。多少雨が凌げる窪地で休憩です。風がありますが、寒くなく助かります。でも何とか登り切りました。今度は楽です、下りが続きます。突然、モヤの中に山小屋が見えます。デッカイなー!、唐松山荘です。


  急ぎ、山荘に入ります。着替えます。びしょ濡れの衣類やザック、靴など乾燥室へ。ホットします。厳しい山行が嘘のようです。興奮しているのでしょうか軽い昼食を食べながら談笑が続きます。小休止しているお隣さんから注意が!失礼しました。談話室へ、ダウンした一人からコーヒーとポッキーの差し入れ、美味しいコーヒーと甘いポッキーが疲れを癒します。この山荘、建て替えられたのか、綺麗です。トイレは水洗で洗面もあり設備は充実しています。女性受けする山小屋です。それより、私たちはフレンドリーなスタッフとのさり気ない会話や気遣いが、仲間との山行をより楽しくしてくれました。ありがとう。あした天気になぁ~れ!?

2010年7月14日水曜日

白馬五竜 遠見尾根は花街道












  北アルプス 夏山Ⅰ

          白馬五竜  遠見尾根は花街道

 夏山到来です。でも、梅雨で雨模様が続きます。こんな中、元気印の友達が訪ねて来ました。早々の夏休みを取って五竜岳、唐松岳を目指したいとのこと。予定では7/3から7/5の山行です。友の元気に触発されて同行させて頂きます。そんな山行を5回に分けて紹介します。


 梅雨空です。どんよりした空模様、幸い雨は降っていません。出発です。白馬五竜エスカルプラザ山麓駅からテレキャビンでアルプス平駅へ、夏場、スキー場が白馬五竜高山植物園へ衣替え、早速、夏山の象徴コマクサが出迎えてくれます。これだけで心ウキウキ、単純明解なヤツ。この植物園は、数多くの高山植物が手近に見れる素敵なところです。これから沢山の高山植物が咲き乱れます。お勧めのポイントです。この植物園については、後日紹介させて下さい。


 地蔵の頭から山道をタダひたすら登ります。久しぶりの山行、体が慣れません。日ごろの不摂生か苦しいです。元気印は頑張ります。救いは登山道沿いの花々が身も心も和ませてくれます。いろいろな花々が出迎えてくれる花街道です。登山道は、確り整備されています。小遠見山で一休み、友が黒糖を…ジヮ~と甘い、疲れがとれるー。元気印のエネルギー源か!これから休むたび補給してくれます。
ありがとう、感謝。


 中々、周りの山並みが見えません。時たま見えたときは、感動です。オニアザミの後ろには、明日、唐松山荘への道筋が刻まれている大黒岳周辺が現れました。このときは明日あんなに苦しくなる山道とは知りませんでした。いま、改めて写真を見ると、ブキミです。中遠見、大遠見山、残雪が現れます。ガケカンバで軽アイゼンを着けて雪渓を歩きます。滑ったら谷底だねーと慎重に歩きます。五竜山荘が見えます。もう直ぐだ。白岳のクサリ場を超えて、五竜山荘に無事到着。明日朝、五竜岳を目指します。

 遠見尾根は登山道が確り整備されていました。後半、ガケ、ガレ場もあり注意が必要です。今回、大遠見から白岳間残雪があり、軽アイゼンが必要でした。白岳のクサリ場は出ていました。遠見尾根は、花街道です。まだ、時期は早いと思われましたが、花々が咲き乱れていました。山道沿いを飾るコイワカガミゴゼンタチバナなどなど多数、コバイケイソウはまだ葉っぱだけです。
 コースタイム 約6時間半(昼食、小休止含む) 
  アルプス平 8:30 ―― 地蔵の頭 9:05 ―― 小遠見山10:30 ――
  大遠見山11:53 ―― 五竜山荘14:57 

2010年7月10日土曜日

白馬の森 ドクダミが満開







  ドクダミが増えて今満開です。穂状の花と白い総苞片の姿が凛として素敵な花です。お気に入りの花のひとつです。ジュウヤクとも呼ばれ10種もの薬効があるから…。道の駅などで『ドクダミ茶』としてみたことがあります。体に良いのでしょうか。オカトラノオが咲き始めました。花穂がトラの尾に似ているので、この名がついたのかな!これから花穂が白くなります。小さな黄色い花のヘビイチゴ、赤い可愛い実をつけました。